2020年 03月 23日
宿坊体験 |
高野山の宿坊に泊まってきました。
コロナウイルス蔓延のさなかとあって連休にもかかわらずすいていました。特に3/21は弘法大師の入定した日で特別の行事もあったようですが金剛峯寺を初めとする山内は森閑としていました。本山としてのお寺の迫力もすごいですが、霊宝館に集められた古仏や曼荼羅などがすばらしかったです。
さて、宿泊したのは遍照尊院という宿坊です。立派な寺院で数十人は泊まれそうですが、客は他に二組のみ。
宿自体がお寺ですのでスタッフもお坊さんです。営利を目的としていないだけにひとつひとつのサービスに普段と違ったありがたみが感じられます。部屋は普通の旅館と変わらず、大浴場もありますが、食事は精進料理です。
肉、魚は使っていませんがフルコースの懐石で、バリエーションもありすばらしいものでした。長い伝統の中で磨き上げてこられたものと思います。しっかりとした味付けで物足りなさもありません。
ここで、ちょっと一杯と行きたいところですが、食事の後に修行体験があるので我慢です。
「阿字観」というもので、サンスクリット語の「阿」を思い浮かべながら瞑想するものです。副住職が丁寧に指導してくださいました。深山の夜、暗い本堂でじっと観想に耽る、なかなかできない体験です。座禅とは違って厳しく打たれたりはしません。むしろヨガに近いでしょうか。リラックスしながらマイペースで取り組めるのでお勧めです。
そうやってみると「思索」のブログを標榜している自分でさえ、いかに日頃、ゆっくりと考える時間を喪失し、情報に翻弄されているのか、と思い知らされました。ひとつひとつの出来事に意識を配り、落ち着いて思いをいたすこと、これが重要だと感じました。
さて、部屋に戻ると・・・
なんとルームサービスメニューに「般若湯」を発見。
冷般若に麦般若、生麦般若とか焼酎般若まであるではないですか。当然、葡萄般若はないのか!! となりましたがあいにくありませんでした。幸い、徒歩五分ほどのところにファミリーマートがあり、無事にフランス産の「葡萄般若」350mlを入手。
こんなことではまだまだ「修行」にはなりませんが、真言宗に興味を深めた一夜でした。
訪問日 2020/3/21
by santalum389
| 2020-03-23 13:57
| 観光
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